1/11/2015

今日の嬉しいこととドイツアーチスト事情

今日は、土曜日で何にもしないでごろごろしています。明日もたぶんおんなじかな。
で、ベッドで転がったり、掃除、洗濯してたらスカイプから電話をもらいました。
かなり珍しくて驚きました。前にパリに行った時以来。何年前の話だ

高知からでした。こだわりの自家焙煎珈琲小山の店長。高知で私が尊敬している方だ。だけど、親しくしていただいて久しいのに、今年はご挨拶もできていなかった。あちらから声をかけてくれるなんてありがたい。
もうみんなに忘れられてるよね、なんて思ってさみしく感じていたので、本当にうれしかったね!

私がこうやってやってみる気になれるのも、小山さんのような自分の信念のようなものを信じて、それを貫き等して信頼を勝ち抜いてきた人がお手本になってくれているからだと思う。この方にはいろいろ仕事や彼の人生のお話を聴かせて頂いている。 彼も73歳。そういう人の人生を手本に私はドイツで、彼らから学んだことを実践しているような気がする。小山さんや大澤さんなどそういえば何人かいる。いい先輩方を知ることができたと思う。

しかし、ドイツに来てコーヒーはほとんど飲まなくなっている。たまに飲むと夜眠れなくなるくらい、カフェインに弱くなっている。水かビールかワイン。こっちのコーヒーは私には濃すぎる。水がメインでお茶も飲まない。こちらでは水が普通。

実は、前に撮影させてもらってた高知の高校生Kosho。彼は鼓童の研究生になって有望だったんだけど、サッカーで痛めた背中が原因で2年目には残れなかったそうだ。彼も悔しかったろうと思う。
だけど、彼は心の強い人だから、それが最後だとは思ってないし、そんな年齢でもない。今年20歳。

大澤さんが言ってた「あたがい」それを彼は見つけることだろうと思う。
私にはストップがかかることはジンクスだといつも感じている。ストップがかかるか、そこで無理押ししないでやめておくことが私にとっての次のいいことに繋がる。
彼のこれからが楽しみだ。私にとって高知に帰ったら会いたい人物の一人になった。

Koshoに言うとくから、電話してみてと言われたけど、もう長く会ってなくて、なんていえば良いか困ってしまう。しばらく考えてから連絡してみよう。
実際彼を撮影させてもらえて私は感謝している。あの時の写真を活かしたい。だけど、まだ時期じゃないと思う。これから彼は、高知で何かをやるかもしれない。そうしたら、彼の生き様は、新しい世代の人たちに希望を与えることだろう。

今までのところ、希望を持ちたいと思える要素が少ないと感じる高知。私はそう感じているんだけど、彼はこれからそんな高知でどう輝くんだろう。
実際四万十の方は、高知と言ってもまた違う土地柄を感じる。地域で子供たちを育てているように感じた。
彼は今、四万十で学んだことや鼓童で学んだことを、これからの人生に活かしているようだ。

大工さんのトラウザーのサイズ合わせ出来上がり
縫い目が、大ざっぱな手縫いです。しかし堅い生地で縫うのが大変だった

私はドイツで、いろいろ日本とは違ったシステムや可能性の在り方を身に染みて学んで、それを自分なりに活かして実行に移している。だけど、これはほかの人がやってることを真似しているんじゃなくて、他の人はやってないけど、ここならこんなことができそうだと思えることを模索しながら計画を立てている。

これがカールスルーエで成功しても実は高知では無理なことではある。ここではそんなことができる環境を最初から市や住民が作っている。おまけにお金持ちの芸術に理解ある市民が多いからできることだ。市はお金を持ってるわけじゃあないけど、芸術家に対して利用しやすい良い環境を用意してくれている。
高知では芸術家がプロとして成り立たないから、まず難しい。
私がドイツのカールスルーエでビザをとる理由がそういうことだ。趣味でならどこにいたってできる。

ドイツでは健康保険も年金も介護保険料も、プロの芸術家に特別に用意されている。芸術で稼いでいる人たち用ではなくて、芸術で稼ぐのは難しいけど、なんとか自分の芸術活動を続けて生きて行こうというプロの芸術家を財政的に支援できるシステムだ。
その代り、芸術以外の仕事で稼ぎながら生活している人は認められない。経費を引いた所得が年間最低3900ユーロ(日本円でレートを1ユーロ100円として表現すると39万円)。 それで、年金と介護保険、健康保険料すべて含めて、収入が最低のレベルの人で月々の支払いが74.38ユーロ。所得によってだんだん上がっていく仕組みだ。


 月々の支払  (1ユーロ100円計算)
年金
最小 €30.71    (3071円)
最高  €562.28(56228円)

健康保険
 最小支払いが€37.79
 最高が€332.1

介護保険
 最小  €5.88
 最高  €51.64

子供がいるともっと安くなる。経費を引いた金額が €152,550.00 以上だと、健康保険料は免除されて、無料で医療サービスを受けられる。それだけ税金を納めてるわけだ。所得税と

だけど、
もちろん保険や年金は支払う金額が多いほどもらえる年金金額も多いし、健康保険もそれなりの医療を受けられる。

ちなみに、年金はドイツ人は45年間支払わないと年金を受け取れない。日本では25年間。外国人の私みたいな人は5年間支払えば受け取れる権利が得られるらしい。
だけど、こちらの付加価値税は19パーセント。写真を1枚販売するにも19パーセントの付加価値税をもらわなくちゃいけなくて、日本円で表現すると147000円売り上げがあると、付加価値税を納めなくてはいけない。日本では1000万円以上の売り上げから消費税を納めるんだったと思うけど、こちらでは誰もが収めることになるね。 これは結構大変だ。

こちらでいう芸術家には、フリーランスや従業員のカメラマン、ジャーナリスト、デザイナー、新聞記者、小説家、音楽家、画家、人形遣い、ダンサー、俳優、その他、陶芸家など制作活動してる人たちいろいろ。

カメラマンは、写真展をやっているとかは関係なくて、商業カメラマン、ドキュメンタリーカメラマンも新聞のカメラマンも、 写真館のカメラマンもすべて含まれる。その代り芸術活動以外はダメ。
だけど、その他にも、ギャラリーやマネージャー、芸術大学の教授や先生その他の芸術大学の制作スタッフとかも、芸術を扱っている仕事をしている人ならすべて同じ恩恵を受けられる。
 
作品や、仕事内容、ビジネスプラン、損益計算書、会計報告書、銀行の取引証明(銀行の通帳はドイツではないので、銀行で取引内容を、キャッシュカードを専用の機械に差し込んでコピーをもらう)とかみたいなものを用意して提出する。芸術家としてやとわれている人も同じみたい。
過去6か月以内の芸術活動証拠を見せられなくちゃいけなかったので、たまたま撮影させてもらうことができたエドガーが一緒に展示会をやらせてくれたのは非常に助かった。
とにかく何かと偶然でここまで来れている。


今だにビザを待っているのは、最初のビザの審査が通って、次に芸術家専用の健康保険も年金も介護保険料のシステムに組み込むことができるかどうかの審査を受けている。その審査にまだ3か月以上かかる。それで、その審査のために1月30日までもらっていたビザをまた3か月延ばしてもらってきた。

 長いブログを書いていたら、背中が寒くなって来た。
なんだか風邪を引いたみたいだ。寝よう。風邪をひかなかった私が、珍しい。。。

追加でもう一つ、ドイツ人の税金のことなんだけど、キリスト教の人は、税金を8%、所得税とは別に支払うらしい。 それで、カソリックとプロテスタントでは別の日なんだけど休日があって、その休日には仕事もお店も休み。そんな休みを知らないと食材を買い忘れて食事に困 ることになる。だから私は冷凍室にパンを入れてある。いざとなったら、いつも買い置きしてあるブルーベリージャム(€2.45)を付けて食べる。

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